エネルギー
キャボットのエネルギーに関する取り組みは、効率性と最適化を通じて価値を創出するという企業戦略と一致しています。
キャボットは、エネルギー効率の向上が直接的および間接的な排出削減と経済的な利点の実現につながることを理解しています。当社の製造プロセスはエネルギーに大きく依存しているため、キャボットでは、エネルギー消費の削減とプロセスの過程で失われることが多い廃エネルギーの利用を通じて、全体的なエネルギー強度の削減という目標を達成する方法を模索しています。
キャボットでは、化石燃料への依存を解消する代替エネルギー源を検討しつつ、効率改善を達成する主要手段として、設備、プロセス技術、廃熱の回収と利用における新たな革新に力を入れています。
新型コロナウイルス感染症の世界的流行による世界経済の減速は、エネルギー強度 (効率の低下) とエネルギー比 (量の低下) の両面において当社のエネルギー性能に影響を与えました。しかし、このような状況でも、キャボットは 2020 年に全体的なエネルギー強度を約 2% 改善することに成功しました。この改善は主に、約 950 万ギガジュールの絶対ベースで横ばいであったエネルギー輸出が、製品強度ベースで 16% 以上増加したことに基づいています。これらの改善は、Louisiana 州 Franklin (米国) のカーボンブラック施設での 1 年間の熱供給によるものが大きく、生産量の減少によって必要となったエネルギー強度の増加を十分に相殺するものでした。
エネルギーの輸出
中国の Jiangxi にあるヒュームド金属酸化物施設は、廃熱回収システムを使用して余剰蒸気を回収し、近隣の2つの施設に分配しています。
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こうした取り組みの結果、このプロジェクトでは今後数年間に Jiangxi からの蒸気輸出量は 2 倍になると予想しています。これと同時に、蒸気を受け取る側のパートナー企業は、この蒸気分のエネルギー生成に使用する化石燃料の使用を相殺できるため温室効果ガスの排出量が削減されます。
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エネルギー効率
キャボットでは近年、グローバル拠点全体でエネルギー効率のベストプラクティスを特定し、共有することで、各拠点での活動推進を支援しています。
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その一例として、Xingtai 工場 (中国) ではスチームトラップ管理システムの導入により年間 1,500 MTの低圧蒸気削減を、Ravenna (イタリア) のカーボンブラック工場ではエネルギー管理システムを実装することで年間 220 MWh の電力量削減を目指しています。
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Louisiana 州 Franklin エネルギーセンター
CLECO 社の協力により、Louisiana 州 Franklin (米国) で新しい廃熱回収ボイラーと蒸気タービン発電設備が運転を開始しました。
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50 メガワットの発電能力を持つ St. Mary のエネルギーセンターは、キャボットの廃熱を有効利用し、追加的な排出を生むことなく電力を生成しています。化石燃料による発電を廃熱で代替するこの技術により、Louisiana 州では年間 110 トンの NOx と 180 トンのSO2排出量の削減に加えて、167,000 トンの温室効果ガス排出量の削減を達成できる見込みです。
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