< 昼光照明

TEN23 アパートメント (米国ニューヨーク州ニューヨーク)

施主は、都会の喧騒に対する田園の静謐を表す住居を作るため、自然光で満たされたアパートメントと木々や芝生がいっぱいの共用テラスを設計したいと考えました。

TEN23 Apartments in New York New York USA

地元では TEN23 として知られている 111 室のアパートメントがニューヨーク市のハイライン パークの隣、西 23 番街 500 番にあります。 これは LUMIRA® エアロゲルを窓システムに採用した世界初の大規模住宅プロジェクトとなりました。 建物の採光設計には Advanced Glazings Ltd. が選ばれ、同社は独自のソリューションを開発するためにキャボットと提携しました。 考案されたシステムでは、制御された散光器として機能するガラス繊維のベール、空気対流をなくす InsolCore™ 特許断熱材、および LUMIRA エアロゲルを組み合わせて、固体壁と同じ断熱値を持つ昼光照明システムを構築しています。

アパートメントの大きさの理由から、できる限り多くの有用な日光を取り入れることが不可欠でした。 エネルギー効率や遮音に関するニューヨークの厳しい建築法規を遵守しながらこの要求を実現するため、LUMIRA エアロゲルが充填された Solera® R18 ガラス ユニットを使用してプロジェクトの全体的な断熱値が高められました。 その結果、34% の窓で Solera ガラス ユニットを使用することになりました。このガラス ユニットは、アニール処理した 6mm の標準構造を使用した場合、ガラス断熱性を示す U 値は 0.31W/m²K を示し、遮音性は米国の OITC (屋内屋外透過等級) 36 を上回ります。 標準的な二層ガラス窓では U 値が 1.89 ~ 1.42 W/m²K、OITC が 20 の前半であることと比較すると、これらの結果は 6mm ガラス窓では前例がありません。

残りの窓には三層ガラスが使用されました。 LUMIRA エアロゲルと三層ガラス窓を組み合わせることで、床から天井までの窓を設置して最大限の日光を取り入れることが可能となり、さらに建築基準法を遵守しながら優れたエネルギー効率と遮音性も得られました。

建築基準法を満たすため、TEN23 の南面には耐火構造が必要でした。 設計者はその面をれんがや充填コンクリートで作るのではなく、火災定格の断熱不透明ガラス パネルを背後に設置して南面のスケールとパターンを維持しました。 また、許可されている限り、半透明ガラスや透明ガラスを備えたパネルを設計してプライバシーと日光が得られるようにしました。 LUMIRA エアロゲルとその他の環境に優しい建材を使用した結果、TEN23 は米国 National Green Building Standard の銀賞を受賞しました。

「LUMIRA エアロゲルを充填した Solera R18 ユニットを使用することはプロジェクトの非常に重要な要素でした」。本プロジェクトの設計者である Michael Fontaine 氏はこのように語ります。 「このパネルは断熱値が優れており、非常に大きな窓を設計できました。 自然光が拡散してホット スポットやグレアが生じることがないので、アパートメントの中は博物館のような柔らかな光で満たされています。 また、透明なハイテク ガラス シートを隣接するコンクリート パネルで形成された遊び心いっぱいの十角形パターンと対比させることによって、LUMIRA エアロゲルの半透明性を利用して建物の外部設計を強調することもできました」

「Ten23 で Solera ガラス ユニット + LUMIRA エアロゲルのすばらしさを披露する機会が得られたことを非常にうれしく思います」。Advanced Glazings Ltd. の副社長、Avi Bar 氏はこのように語ります。「当社は InsolCore™ 断熱材でエアロゲルを安定化させる方法の特許を取得しています。これは比類ない耐久性と熱効率を確保しながら採光を制御できる強固なソリューションとなります」