水は、世界中の人々の生活と健全な生態系に不可欠です。また、当社にとっては製造プロセスに欠かせない天然資源でもあるため、責任ある水の消費と管理に細心の注意を払う必要があります。

キャボットでは事業全体で水を節約するように努めており、排出する前に排水を適切に処理することで周辺環境の悪化を防止しています。また、耐久性に優れた水配管へのマスターバッチ材料の使用やなど、水資源の節約と保護に役立つ製品の用途開発も進めています。

2019 年ベースライン比で取水強度 20% 削減という 2025 年目標の 43% を達成しました。絶対取水量は、2019 年ベースライン比で 6% 削減されました。 

2022 年に、当社では、北米 8 施設のすべてで、ACC (米国化学工業協会) ’ の「水リスク評価」パイロットプログラムに従って流域リスク、水バランス、効率の評価を実施しました。米国 Massachusetts 州 Haverhill 市のインクジェット製造施設では、水使用強度の定義、ベースライン データ収集、水使用量 20% 削減目標の設定を行いました。プロジェクト初年度中に同施設では 20% の削減目標を達成しましたが、その後も引き続き水使用量の削減を達成しています。

水ストレスの高い地域の施設を中心に水リスク評価を継続して実施しています。また、水目標の達成をサポートするために、複数の施設に対して、取水量や取水強度に基づく優先順位を付けています。当社施設のうち 13 施設は、ベースラインの水ストレスが高い、または非常に高い地域にあり、それ以外の 3 施設は、絶対取水量または取水強度による優先順位を付けています。2022 年に、当社は、優先施設のうち 6 施設で水効率評価を実施し、別の 3 施設で水収支評価を実施しました。